UXを変える「WOW!」のあるプロダクトを。シリーズCラウンド約40億円の調達を経たhacomono開発の未来
2023年4月、株式会社hacomonoはシリーズCラウンドで総額約40億円の資金調達を実施しました。「ウェルネス産業を、新次元へ。」をミッションに掲げ、テクノロジーの力で日本の健康課題解決に貢献する事業に取り組んでいます。
資金調達の目的や今後の展望についてお伝えする全3回のシリーズ「hacomonoの未来」。
第2弾となる今回は、CEOの蓮田をはじめhacomono開発をマネジメントする3名に、hacomonoならではの開発の面白さや、シリーズC調達を経た新領域・新技術への挑戦について話を聞きました。
hacomonoリリースから4年。開発組織のこれまでを振り返る
──2019年3月にhacomonoをリリースしてから4年が経ちます。これまで、プロダクト開発で大切にしてきたことを教えてください。
蓮田 我々はフィットネスを始めとしたウェルネス店舗のお客様に向け、「あらゆる業務を効率化するDXプラットフォーム」を提供してきました。ある1つの業務を効率化するのではなく、リアル店舗全体の体験を良くする、ホールプロダクト戦略をビジネスの特徴としています。
プロダクト開発で大切にしていることは、機能的価値のさらに向こう側、エンドユーザーやスタッフの体験を変えることです。「お客様の想像を超えて喜ばれるものを」というプロダクトドリブンなカルチャーがhacomonoの源泉であり、それこそがお客様に選ばれる本質的な理由だと考えています。
──要となるのは、やはり開発組織でしょうか?
工藤 CTOの役割で重要なのは、事業とビジネスを理解した上で、開発組織やプロダクトをアラインさせることです。私がジョインした頃と比べて、メンバーの数もプロダクトのテーマも増え続けています。そうした中でも「創業当時の熱量でものを作れているか?」「プロダクトがお客様に刺さっているか?」と振り返りを実施し、組織のカルチャー形成に役立ててきました。
また、最近では「楽しめる組織」をキーワードにした組織作りも進めています。過去の経験を切り崩して開発をおこなうのではなく、開発を通じて成長を実感できるよう、新たなチャレンジの機会や社内外からのフィードバックを与えられるよう心がけています。
──大野さんはVPoP(Vice President of Product)として、2022年10月にジョインしました。仕事の役割や、大切にしていることを教えてください。
大野 一般的に、VPoPはプロダクト戦略を策定し、開発チームを統括する役割を担っています。加えて、急拡大中のhacomonoにおいては組織作りもVPoPの大切な役目です。個人に依存せず、チーム全体で「WOW!」のあるプロダクトを生み出すカルチャー、プロセスを作っていくことが重要と捉え、チーム作りに取り組んでいます。
お客様に近い距離で「一緒に業界を作る」面白さ
──エンジニア目線で、hacomonoならではの開発の面白さはどこにあると考えますか?
大野 hacomonoはBtoBではなく、BtoBtoCのSaaS型ビジネスです。何か機能を作るときには店舗側の管理サイトとエンドユーザー側のメンバーサイトの両方を作ります。開発する立場としては、店舗とともにエンドユーザーへの価値提供をおこなえる点が面白い。toC向けに改善を続けてきたUI/UXこそが、hacomonoというプロダクトの強みだと捉えています。
工藤 店舗ビジネスの場合はエンドユーザーとの距離がすごく近いんですよね。エンジニアであっても、利用者の声が聞こえるのが嬉しいです。
蓮田 エンドユーザーをイメージした手触り感のあるものづくりは、今後もずっと大切にしていきたいですね。例えば、hacomonoはスクール向けにもサービスを展開しています。仮に自分の子どもがスクールに通っている場合は、保護者として自分ごと化しながら開発することも可能です。社内にはウェルネス業界の出身者も多いので、リアルな声をすぐに聞ける環境があることも魅力だと思います。
hacomonoの優位性は、業界特化ゆえお客様との距離が非常に近いことです。中小企業から大手企業まで、我々とともに「ウェルネス業界全体を良くしよう」という意識がすでに醸成されています。
そのため、開発中のプロダクトであっても、比較的容易にリリース前に試してもらうことができる。こうした環境があるからこそ、お客様に本当に使っていただけるプロダクトが作れるのだと考えています。
マルチプロダクト・フェーズで迎える新たな挑戦
──シリーズCラウンドで調達した資金の用途を含め、今後の事業展開について教えてください。
蓮田 並行して取り組むことを前提に、フェーズ1から5までを結果が出やすい順に分けて考えています。フェーズ1では今まで取り組んできた店舗DXをさらに進め、フィットネス→ウェルネス→公共施設と水平展開させる計画です。Whole Productでウェルネス企業のあらゆる業務のDXを推進していきます。
続くフェーズ2はフィンテック事業への進出です。hacomonoが目指すのは、プロダクトを導入すればマルチペイメントがオンライン上で簡単に導入できる世界。さまざまなフィンテックソリューションを提供し、例えば業務委託で働くインストラクターやコーチにとって「今日働いたら、明日給料が支払われる世界」を実現できるかもしれません。ゆくゆくは、業界に特化したクレジットカードの発行会社など、金融事業者になることも可能だと考えています。
フェーズ3はウェルネスを街や社会に実装する「スマートウェルネスシティ構想」、フェーズ4では街の施設のDXを推し進める計画です。そして最後のフェーズ5では、hacomonoが社会のインフラ企業となることを目指しています。
──これから、hacomonoの開発はどのように変わっていくのでしょうか。
蓮田 創業期は私と工藤で顧客理解を深め、利用体験を想像しながら開発を進めてきました。事業がスケールするにつれて、これまでのやり方を変化させなくてはいけない場面も出てくるでしょう。それでも今のように、現場や利用者に憑依する・なりきって考える姿勢を大切に、会社のカルチャーとして組み込んでいきたいと思います。
──今、hacomono開発チームにジョインする面白さを教えてください。
工藤 我々の事業はこれから、マルチプロダクト・フェーズに突入します。技術面では、フィンテックやIoTなど新しい技術への挑戦を含め、エンジニアにとってはチャンスが増えるタイミングです。また、hacomonoはすでに業界のインフラになりつつあります。今後はより基盤的なものに取り組んでいくことになり、社会への責任を感じながら働ける面白さも体感できるはずです。
大野 hacomonoは急成長中で、今しかないスピード感やカオスさがあります。会社の成長とともに、こうした環境で働ける経験はとても希少です。またウェルネス業界全体に事業を拡大するにつれ、新たなサービス利用シーンも増えていきます。複雑さが増す中で、抽象化・整理しながら「hacomono」という1プロダクトに落とし込んでいくのが、開発者としての面白さ、難しさだと思います。
多様な仲間とともに成長できる環境がある
──最後に、hacomonoへ興味を持っている方に向けてメッセージをお願いします。
蓮田 自分自身を振り返ると、成長には刺激をもらえる仲間やメンターの存在が欠かせなかった気がします。資金調達をしながら会社を成長させてきた今、hacomonoには優秀なメンバーが増え、エンジニアとして成長できる環境が整ったと感じています。
これからもプロダクトドリブンな開発組織を続ける以上、良いものづくりができるチーム作りを大切にしていきます。こだわりを持っている人、新しいチャレンジを取り入れる人に来ていただけたら嬉しいです。
大野 hacomonoにはお客様の真の課題解決に向けて、すぐに反応できるエンジニアが揃っており、すごいなと感じています。「お客様に言われたから」「仕様に書いてあるから」ではなく、ユーザーの体験や使うときの気持ちを想像しながら、目の前の仕事に取り組める人と働けたら嬉しいです。
工藤 hacomonoはホールプロダクトなので、プロダクト同様にポジションの幅も広いです。色々なバックグラウンドの人が活躍できる場所があるので、興味を持ってくださった方はぜひ一度お話ししましょう。
ウェルネス課題の解決というイシューを本気で考えられる人、仕事の責任を最終的には自分がすべて引き受けるという意識でラストマンシップを発揮できる人が、成長フェーズにあるhacomonoでも気持ちよく働けると思っています。
2023年5月19日(金)オンラインイベントを実施します。ぜひこの機会にご参加ください!
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取材協力:株式会社ソレナ
撮影:塩川 雄也