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【イベントレポート】デジタル時代の次世代フィットネス経営に向けて - hacomono プロダクト × 経営会議 -

2023年8月1日。hacomono本社 原宿オフィスに34名のフィットネス業界関係者が集結し、アフターコロナ時代における新しいフィットネス経営に向けた共創型ワークショップが開催されました。

デジタルの力でクラブ経営を加速させるために必要なことを参加者全員で議論し、次世代フィットネス経営に必要なアイデアを共有することが目的です。

イベント後半ではhacomonoのプロダクト開発メンバーもディスカッションに参加し、今後の機能追加・ブラッシュアップに必要な意見交換も実施。熱気あふれる会議となりました。

当日の様子をイベントレポートの形で振り返ります。

フィットネス業界関係者、34名が集合

イベント当日のサマリー

当日は、株式会社hacomono CEO 蓮田によるオープニングトークからスタート。

前半は外部講師による45分間のセミナーが開催。株式会社理学ボディ 代表取締役の木城拓也氏から多店舗展開に関するお話をいただきました。

後半は4つのグループに参加者が分かれて議論を開始。テーマは以下の通りです。

  • Aグループ:実践的集客の事例研究〜集客・キャンペーン施策〜

  • Bグループ:会員LTV向上戦略 〜 会費外収入を高める方法 〜

  • Cグループ:スタジオレッスン ブースト戦略 〜運営効率化と満足度向上〜

  • Dグループ:会員定着から継続戦略 〜定着率・継続率向上〜

最後にワークショップの振り返りをしたのち、交流パーティーを経て、イベントは終幕となりました。

オープニングトーク(代表挨拶)

hacomonoのロゴが描かれたユニフォーム姿で登場した代表の蓮田。今回のイベントの趣旨と共に、参加者全員に対する感謝の言葉が語られました。

蓮田 今日はお忙しい中、フィットネス経営の共創型ワークショップにご参加いただきありがとうございます。私たちhacomonoは「ウェルネス産業を、新次元へ。」をミッションに、2019年3月よりウェルネス産業向けオールインワン基幹システム「hacomono」を提供しているスタートアップです。
これまで3,000店舗以上のフィットネスクラブに対し、DX推進のサービスを展開してきました。中長期的には今後、学校部活動問題など、地域課題解決のためのスポーツによる地方創生、まちづくりへの貢献をビジョンに描いています。
今日は同じ業界の関係者同士のつながりに加え、我々のようなシステム会社のメンバーとの交流も通じて、デジタル時代の「次世代フィットネス経営」に向けた活発な議論、意見交換ができたらと思います。
本日はよろしくお願いします。

セミナーレポート

セミナー講師として登場したのは、株式会社理学ボディ 代表取締役の木城拓也氏です。2018年に法人設立したのち、現在では、整体店を75店舗、ピラティススタジオを7店舗展開しています。

セミナーのタイトルは「異業種からの知恵・多店舗・FC運営セミナー 〜スケールの秘訣・アイデア〜」です。

設立から5年の間で経験した、経営の<失敗と後悔>についてお話をいただきました。


木城氏
 私は5年前に法人化し、75店舗を展開するまでに事業を広げることができました。しかしもっと効率よく経営をしていれば、すでに100店舗を超えていたのではと思っています。
私の失敗は「視座と戦略」に原因があったと考えています。具体的には3つの大きなミスをしてしまいました。

価格設定のミス
出店エリアの選定ミス
人員配置のミス

これらはビジネス系の書籍を読めば当然書かれていることですが、やはり知ってはいても陥ってしまうのだと実感しました。
業界トップの売上規模を目指そうと思うと、年商は100億円以上が必要です。しかし私は、1店舗の利益率を最大化させることを念頭に価格設定をしてしまいました。

その結果、自分一人が施術をするスタイルであれば1ヶ月に200万円の利益が出るビジネスモデルを作ることができたものの、残念ながらそのやり方では年商20億円がせいぜいでした。

出店エリアの選定や人員配置でも同じようなミスをしてしまいました。1店舗の利益を最大化することに焦点を当ててしまったがゆえに、店舗全体の売上上限を下げてしまったんです……。

このような体験談をベースに話された木城氏のお話には、参加者からも「異業種の事例であはるものの、大きな刺激になった」などの声が寄せられました。

その後、木城氏から共有されたスケールの秘訣・アイデアをもとに、参加者は4つのグループに分かれてディスカッションを開始しました。

Aグループ「集客・キャンペーン施策」


グループAは「集客・キャンペーン施策」について、課題と解決策のディスカッションがされました。

特に多かった悩みは、チラシの活用やキャンペーンの打ち出し方に関するものでした。解決策としては、チラシの活用事例やデザインのバリエーションに多く触れること、自店舗の強みに合わせたキャンペーン設計をすることなどが挙げられました。

hacomonoに期待したいことには、

  • 生成AIによるチラシ作成

  • チャットボットやLINEによるコミュニケーション活性化

などのリクエストがありました。

Bグループ「会費外収入を高める方法」

こちらのグループでは、物販やチケット、クーポンの活用などで会員LTVを向上させるための方法について意見交換がされていました。

主な課題として挙げられたのは、デジタル・アナログを問わずクーポンの管理が煩雑になってしまうこと、物販をするにしても在庫のスペースに余裕がないこと、どんな商品であれば購買意欲が湧くのかがわからない、などでした。

hacomonoに期待したいことには、

  • 在庫管理やデータ活用・分析など

  • 漫画『ドラゴンボール』に登場する「スカウター」が究極的には欲しい

などのリクエストがありました。

Cグループ「運営効率化と満足度向上」


スタジオレッスンのブースト戦略として、どんな施策が考えられるのか。スタジオ運営の効率化や会員の満足度向上を図るためのアイデアがグループCでは議論されました。

全グループの中でもっとも活発にアイデアが交わされ、課題やソリューションの付箋が次々と貼られていきます。オペレーション面の課題には予約方法を説明する際の効率化、経費面ではインストラクターの報酬計算の方法について、効果測定においても各種集計や分析の方法が議論されました。

hacomonoに期待したいことには、

  • 過去予約者へのプログラムレコメンド

  • フリーインストラクターとメンバーのマッチング

などのリクエストがありました。

Dグループ「定着率・継続率向上」

会員が継続して通い、定着してもらうための方法を議論したのがDグループです。効果測定の面では、顧客満足度の測り方や適切なLTVの把握方法を知りたいという声があり、退会抑制の面では「会員ニーズの消失への対応」「退会の本当の理由を知りたい」などが挙げられました。

hacomonoに期待したいことには、

  • レッスンの属性・タグ付けをして表示したい

  • 会員の来訪数の変化量を取得など、データ活用がしたい

などのリクエストがありました。

参加者の感想・アンケート回答

今回の共創型グループワークでは、前半のセミナーと後半のグループワークでそれぞれ参加者の声をいただくことができました。

理学ボディ 木城氏のセミナーの感想としては、以下のようなアンケート回答がありました。

  • リアルな失敗談は参考になり興味深い話をありがとうございます。少し業態は違いますが視座を上げることは必要だと考えており刺激を頂きました。

  • どのような形で利益が生めるビジネスモデルかをキチンと設計され、それが実行されている事が素晴らしいと感じました。

  • 視座によって目指すべきゴールが変わり、そこまでの手段や設定の仕方などが変わるというお話を聞いて今一度目指すべきゴールについて改めて考えようと思いました。

グループワークについては、自分では考えたことのない多様な意見に触れることができたこと、それぞれの分野で活躍されている皆さんの意見が聞けたことは有意義だった、などの感想がありました。

具体的なところでは、「フィットネスクラブ側と会員(顧客)側の各種データが揃うことで、初めて自社にとって必要な議論をすることができると思う。今後の機能追加に期待したい」などのリクエストもあり、私たちにとっても非常に有意義な時間を得ることができました。

以下、代表蓮田からのメッセージになります。

蓮田 hacomonoには数千の導入店舗があり、プロダクトを信じて応援してくれるお客様も多くいます。私たちも、お客様を巻き込んだプロダクト開発を進めることで

高い現場解像度を持つプロダクトチーム
お客様に貢献できるプロダクト
お客様企業の発展

という、良いループを回せるはずだと考えています。
そこで私たちは会社の重心を上記3点に置き、私自身もまたここ数ヶ月はプロダクトマネジメント業務に専念し、動き出しております。

また、業界特化のhacomonoならではの取り組みとして、これまで導入企業を集めたコミュニティ活動を毎月開催し、お互いの経営課題を議論する機会を設けてきました。

今回その進化系として、お客様企業を巻き込みながら、経営・運営課題とプロダクトで解決できることを議論する場として共創型ワークショップを開催しました。

お客様の成功が私たちの成功、それこそが業界特化のバーティカルSaaSである私たちが探求し続ける道であり、お客様起点の開発を今後も心掛けていきたいと思っています。

改めて今回の皆さまの参加に感謝しております。
ありがとうございました。

参加者一覧

株式会社アスエミ 大塚 貴一 氏
株式会社アスエミ 田中 扶未也 氏
株式会社東急スポーツオアシス 齊藤 卓 氏
株式会社東急スポーツオアシス 向井 宏典 氏
株式会社東急スポーツオアシス 須磨岡 貴之 氏
株式会社東急スポーツオアシス 櫻井 麻未 氏
株式会社オカモト 金山 良平 氏
株式会社オカモト 中村 充 氏
セントラルスポーツ株式会社 河原 聡 氏
セントラルスポーツ株式会社 桑田 正成 氏
株式会社日新ウエルネス 髙橋 圭 氏
野村不動産ライフ&スポーツ株式会社  繪村 篤史 氏
野村不動産ライフ&スポーツ株式会社  山脇 悠介 氏
株式会社ビーバーレコード 隅内 勝起 氏
株式会社ビーバーレコード 三木 拓也 氏
株式会社プライムエデュケーション 片岡 伸 氏
株式会社プライムエデュケーション 小笠原 千明 氏
マインドセット株式会社 一木 直人 氏
マインドセット株式会社 七尾尋尚 氏
株式会社Dr.トレーニング 若杉 太智 氏
株式会社Dr.トレーニング 池田 珠理 氏
株式会社F 白川 創一 氏
株式会社延田エンタープライズ 奥田 隆史 氏
合同会社forza 澤 宗紀 氏
合同会社forza 吉野 達彦 氏
株式会社MIGRIDS 鈴木 太郎 氏
株式会社MIGRIDS 河口 陽彦 氏
株式会社MIGRIDS 小林 義人 氏
スポーツクラブNAS株式会社 樋口 亜弥 氏
スポーツクラブNAS株式会社 山本 千尋 氏
RILISIST株式会社 金子 叡司 氏
RILISIST株式会社 渡部 翔 氏
SDエンターテイメント株式会社 阿部 亮 氏
SDエンターテイメント株式会社 山中 隆博 氏
SURL株式会社 雨宮 央 氏
SURL株式会社 湯浅 陸 氏
株式会社cocoraise 川口 優子 氏
株式会社アドバンスシフト 濱田 将士
stadiums株式会社 大石 裕明 氏
株式会社理学ボディ 木城 拓也 氏