取締役CTOが語る、hacomonoエンジニア組織の特徴。大切なことは「集中」できる環境を作り続けること
お客様の想像を超えて喜ばれるものを作る、プロダクトドリブンなカルチャーを掲げるhacomonoでは、エンジニア採用が日々加速し続けています。そうした中、メンバーが入社動機として語る共通の内容が「エンジニア組織の魅力」についてです。
詳しく話を聞くと、そこには創業期からhacomonoを支えてきた、取締役CTOの工藤(ニックネーム:まこさん)の存在がありました。2013年に数名のチームで始まった組織も、今では100名近いエンジニアを擁するまでに拡大。急成長のフェーズにありながらも、風土やカルチャーが損なわれることなく、一層の魅力を増し続けています。
なぜ、hacomonoは多くのエンジニアを惹きつけるのか?
今回私たち広報チームは、hacomonoのエンジニア組織作りに対する考え方を知るべく、CTOのまこさんにインタビューをしました。今まで面接の中でしか語られてこなかった、プロダクトにかける熱い想いにも触れます。
※本記事は、note編集部がインタビュー内容を編集してお届けします。
プロフィール
hacomonoのエンジニア組織を表現する、3つの特徴
こんにちは、hacomonoの取締役CTOを務める工藤です。創業時より、代表の蓮田とともに作り上げてきたエンジニア組織の特徴やカルチャーについて、今回できる限りお伝えできればと思います。
まずお話したいのは、スタートアップの多くは資金調達を経て採用が加速する傾向にあり、hacomonoも例外ではないということです。事実、シリーズB、Cと資金調達が進むにつれてエンジニアの数は急増。その急激な変化に合わせて、組織のあり方を柔軟に変化させ続けてきました。その中で私が「hacomono らしいエンジニア組織」と感じる特徴は大きく3つあります。
1つ目が「Whole Product / オールインワン SaaS」を戦略として掲げていること。バーティカルSaaSでありながら、ウェルネスという生活者にとって身近なテーマを扱っているため、そこに紐づく開発テーマも多様になっています。プレスリリースで公開している範囲だけでも、スクール業界や公共運動施設への導入、FinTech領域への進出などがあります。
2つ目は、早期から基盤作りの組織、プラットフォーム・エンジニアリングに力を入れてきたことです。hacomonoは「ウェルネス産業を、新次元へ。」をミッションに、日本をはじめとした先進国の健康課題の解決に向かっています。
将来的には、社会のインフラとしてhacomonoがウェルネス産業に欠かせないものになると想定し、早い段階からセキュリティや開発生産性を上げるための活動に力を入れてきました。
そして3つ目の特徴が、IoTチームを擁していることです。バーティカルSaaSを展開するにあたり、プロダクトとリアルをつなげることで、圧倒的なまでに体験価値を向上させる狙いがありました。24時間無人ジム「chocoZAP」の入退館システムとして導入されるなど、IoTチームの活躍する場面は増え続けています。
イシュードリブンで、組織の良い状態をキープし続ける
ホールプロダクト戦略を掲げる中、プラットフォーム・エンジニアリングやIoTチームは、その時々でもっとも注力すべきことは何かという視点から、柔軟に対応してきた結果です。その中で私は常に、「事業と組織をアラインできているか?」を考えてきました。
hacomonoの歴史を振り返ると、最初の変化は2021年頃に起きました。メンバーの数が一気に増えたことから、メンバー同士でお互いの仕事が見えにくい状況があったんです。その時にチームを「POS」「スクール」「フィーチャー」の3つに分けました。力を入れていたPOSとスクールの専門チームを作り、それ以外のすべてをフィーチャーチームが拾う、という構成です。
今では20以上のチームが存在し、それぞれの役割・ミッションにもとづいて日々の業務に取り組んでもらっています。直近では、組織が急拡大したことを受け、hacomonoのカルチャーをより強化する目的で、エンジニア人事とも呼ばれる「Engineering Office」を設けました。
このように、課題に対して先回りするイシュードリブンな発想を採用していますが、一方で、メンバーの「Will(やりたいこと)」と組織をアラインさせる感覚も大事にしています。
職場環境とプロダクトによる成果、両方を追求する
事業とエンジニア組織がアラインしている時は、組織のコンディションが良く、事業の成果に大きく貢献できているものです。
会社で捉えれば「hacomonoのミッションに共感できているか?」と見ることもできますし、チームでいえば「業務内容が本来の役割とズレがなく、モヤモヤもない状態かどうか」とみることもできます。一言で表すなら、メンバーが腹落ちして働けているかどうかだと思うのです。納得感、と表現することもできるでしょう。
私の感覚では、納得感・腹落ち感によって与えられた役割の中で責任感とモチベーションが生まれ、自分ゴトとして目の前の仕事に集中できるようになる、と考えています。そのため、やらされ感が生まれることは、可能な限り避けなければいけません。
そのため私は、メンバーが投稿する日報やSlackの内容にはかなり気を配っています。誰か一人の抱える不満が、もしかしたら組織全体に内在する、潜在的な不満かもしれない。だとしたら、どんな手段を先手で打つべきか。そんなことを日々考えています。
とはいえ、本質的には「事業に対して成果を出せるエンジニア組織かどうか」が重要だと思っているんです。エンジニアにとっては、周囲から「このプロダクトめちゃくちゃいいですね!」と賞賛されることは何よりモチベーションになりますし、盛り上がります。
ルール作りや福利厚生といった面も大切にしながら、事業の成果に繋がるプロダクトを生み出せているかどうかも重視する。この2つのバランスを組織作りでは意識しています。
バリューの体現から生まれる「hacomonoらしさ」
組織作りを進める上では、採用や人事評価の取り組みも重要です。hacomonoのエンジニアは、社内外から「いい人が多い」と表現されることがあります。もう少しだけ掘り下げると、ホスピタリティ精神や当社のバリュー「ラストマンシップ」があるということだと思います。
ラストマンシップとは、「自分の立場や役割をこえて、みずから課題を見つけ、動き出す。評価だけで終わらずに、主体的に汗をかいて粘り強く成し遂げる実行者であろう。」と社内で定義しています。
バリューの体現は人事評価の対象になっていますし、ラストマンシップに関しては特に私は賞賛しています。採用の場面でも、一緒に働くイメージをもてるかどうかは、その人の姿勢や価値観から見極めるように意識しています。
また、社内では「評論家になっていないか?」という発言もよくみられます。バリューの「コア・シンキング」にもとづくもので、表面的になっていないかどうか、本質的なものを捉えて自律的に動けているかどうかを問うものです。
例を挙げるとすれば、過去の成功体験に固執してそれこそが不変の成功法則だと思い込み、押し付けるようなコミュニケーションになっていないかを見極めています。
背景には、hacomono自体が投資ラウンドだけを見ても、B調達、C調達とフェーズを進め続けていることが要因としてあります。地道に積み上げてきたものが一定の評価に繋がり、自分たちの活動に良い意味での誇りを持てている。だからこそ、バリューの体現を一層大切にしています。
めちゃくちゃいいプロダクトを、一緒に作りましょう!
ここまでの内容を振り返りながら、改めてhacomonoのエンジニアとして働くことの魅力について、私なりに整理したいと思います。まず挙げたいのが、バーティカルSaaSとして「ウェルネス」という人々の生活に根ざしたテーマを扱い、身近な人から社会の健康課題に至るまで広範囲に貢献できる魅力です。誰かの暮らしが便利になることにモチベーションを感じられる方であれば、きっとやりがいを感じて働けると思います。
また、ホールプロダクトとして開発テーマに幅があるため、アサインできる仕事の選択肢も幅広いのが特徴です。メンバーからすれば、自分がチャレンジしたいWill(やりたいこと)に合わせて、キャリアを変幻自在に歩める土壌があると考えることができます。
hacomonoは「開発組織としてもう完成している」と思われることも多いのですが、決してそんなことはありません。エンジニア(プロダクトマネジメント、プロダクトデザイナーも含む)も今(2024年2月時点)は90名が在籍していますが、そのうち15名はIoTチームですし、hacomonoの機能そのものを作っているメンバーも30名ほどというのが実態です。裁量が大きく、挑戦の余地もまだまだあります。
最後に1つ、採用メッセージとしてお伝えしたいのは「めちゃくちゃいいプロダクトを一緒に作りましょう!」ということ。そのために集中できる環境を作ったり、モヤモヤを取り除いたりすることが私の仕事です。
少し余談になりますが、私は任天堂という会社が好きで、元代表取締社長の岩田さんや「マリオ」の生みの親であるゲームプロデューサーの宮本さんを尊敬しているんです。深く作り込み、致命的な不具合が無い品質で、毎度期待値を超えるようなゲーム・ハードを出し続ける熱量は信じがたい領域です。
最近だと『なにもできないからプロデューサーになった』という記事が面白くて、共感できるポイントがたくさんありました。その中で、いわゆる「先生」みたいな人がプロジェクトに加わっていると、あんまりよくないものが出てきた時に断りにくかったりするよね……っていう話が出てくるんです。
だから宮本さんは、自分が出したプランを変えてもOKだよと会議でよく伝えているらしいんです。むしろ宮本さん自身が一番「もしダメならダメって言ってほしい」と思っている。
この考え方に私は賛成で、誰かのOKに依存せず、失敗したら自ら立て直すくらいの気持ちで意思決定に参加していくべきだなと考えているんです。こういった目線で一緒にプロダクトを作っていきたいですね。
少し長くなりましたが、今回のnoteを読んで、少しでも興味をもってくださった方はお気軽にご連絡をください。「ウェルネス産業を、新次元へ。」のミッションを一緒に実現させていきましょう!ありがとうございました。
取材協力:株式会社ソレナ